ワーホリでのキャッシュジョブについて【主な3つのリスク】

キャッシュジョブのリスク

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こんにちは、あき(@akihito_kobe)です。

オーストラリアで2年間のワーキングホリデーを終えて、現在はシドニーにあるTAFE NSWという州立の専門学校で、IT(Web開発)を専攻しています。

今回は『キャッシュジョブで働くリスクについて』というテーマでお話をしていきます。

先日僕はこんなツイートをしました。

合法ではないキャッシュジョブで働くことは、それなりにリスクがあります。僕が個人的に思うその理由をまとめていくので、これからワーキングホリデーを検討されている方々の参考になれば幸いです。

ワーホリでのキャッシュジョブについて
【結構リスクあります】

以前、『日豪サイトでのローカルジョブの探し方』というテーマで記事をまとめましたので、よければこちらも合わせてお読みいただければと思います。

この記事にも書きましたが、もう一度キャッシュジョブとは何かについて、少し整理しておきましょう。

最低賃金を下回ることが多い。
銀行を通して振り込むと最低賃金を下回っていることがバレるため、痕跡を残さないよう給料はキャッシュで支払われる。この場合、税金や積立年金は支払われない。つまり違法。

日本人オーナーが日本人従業員で固めているよな日本食レストランに多く、英語を使わなくてもよい・もしくは英語力の有無が問われない職場であることが多い。

上記のような仕事が、一般的に『キャッシュジョブ』と呼ばれています。つまり、違法労働です。

もちろん違法なので、雇用主や会社を通報すれば摘発されたりもしますが、違法労働と知って働く労働者側にも責任が問われる場合があります。

キャッシュジョブのリスク

キャッシュジョブで働くことの具体的なリスク

違法労働であるキャッシュジョブは、基本的に書類上、『働いていないこと』になります。正式な雇用契約などが結ばれていない状態ですね。

最低賃金がどうとか、英語力がどうとか。そういったことは一旦抜きにして、『違法労働である、雇用契約を結んでいない』ことから起きるリスクについて考えてみましょう。

主に3つのリスクが挙げられると思っています。

税金を払っていない。(脱税している)
積立年金(スーパーアニュエーション)が支払われない。
労災保険がおりない。

税金を払っていない(脱税している)

税金を払っていないことのリスクとしては、これが脱税であるため、ATO(Australian Taxation Office、国税局のようなもの)に取り締まられる可能性があります。ATOというのは特に近年、仕事における収支報告や確定申告など、申告漏れがないかを厳しくチェックしています。

本来、国側が受け取るべき所得税が支払われていないことになるので、ATOに見つかった場合、多額の罰金やビザの取り消しにつながる可能性もあるかもしれません。(実際に僕の周りでそういった実例を聞いたことはありませんが、脱税に対する厳しいペナルティがあることは容易に想像ができます。)

また通常であれば、年に一度のタックスリターン(確定申告)で、ワーキングホリデーであっても税金の過払い分が戻ってくることもあります。しかし、そもそも税金を納めないキャッシュジョブは、こういったこともできません。

積立型年金が支払われない

通常の雇用契約にある場合、スーパーアニュエーションという年金が積み立てられていきます。会社側が労働者指定の口座に積み立てをし、税金・年金を引いた金額が給与として銀行口座に振り込まれるため、普段はあまり意識する機会がないかもしれません。

とはいえ、このスーパーアニュエーションも間違いなく自身のお金です。オーストラリアを出国する際、『将来オーストラリアで年金を受給することがない』という意思を証明すれば、このうちの何割かを引き出すことができます。

しかしキャッシュジョブで働いていると、このスーパーアニュエーションも積み立てられないため、帰国時にここからお金を受け取ることももちろんできません。

労災保険がおりない

『働いていないことになっている』ため、仕事中に何かがあったとしても会社側からの保険がおりません。たとえば仕事中に怪我をした、大やけどをした、仕事が原因で病気になってしまった、などの事故があった場合にも、会社は対処ができません。

すべてが自己責任になってしまうということです。キャッシュジョブで働く職場で、なにか大きな事故が起こる可能性は非常に低いのかもしれませんが、これもひとつの大きなリスクといえるでしょう。

キャッシュジョブのリスク

コロナウイルス危機への対応

コロナウイルスによる影響で、多くの人が職を失う・または給料が減っている状態にあります。これに対応するため、政府はいくつかの金融政策を発表しています。そのうち、ワーホリや留学生が対象になっているものもあります。

スーパーアニュエーション早期引出

政府は一定の条件を満たす人を対象に、スーパーアニュエーションの全額引き出しを可能にするという発表をしました。上記で述べたとおり、スーパーアニュエーションはオーストラリアを出国する際に、このうちの一部を受け取ることができるというものです。

しかし、今回のパンデミックにおいては、条件付きですが全額引き出しが可能となりました。以前こちらに関する記事をまとめましたので、よければあわせてご覧ください。

僕もコロナウイルスによる影響で仕事がガツンと減ってしまいました。現在に至るまで、ほとんど収入がない状態です。しかし、今まで積み立てていたスーパーアニュエーションを引き出せたことにより、経済的にかなり楽になりました。

ただ、キャッシュジョブで働いていて年金が積み立てられていなかった場合、たとえオーストラリアで長期間働いていたとしても、引き出せるスーパーアニュエーションはありません。こういった時にも対処ができなくなってしまいます。

留学生への支援

外国人留学生に向けても、下記条件を満たす人を対象に支援がされるとの発表がありました。

学生ビザを所有している。
立退きされた、もしくは立退きされる可能性がある。
失業した。(証明が必要)
預金残高が1,500ドル未満であり、他に支援を受ける手段がない。

ここで需要なのが、3つめの項目ですね。『失業した(証明が必要)』つまり離職証明が必要になってきます。しかし、キャッシュジョブで働いているとどうでしょうか。たとえ同じように仕事を失ったとしても、違法労働であるため離職したことを証明することはできません。

他の3つの項目を満たしていたとしても、失業の証明ができないのであれば、恐らく支援を受けることはできません。

今回のコロナウイルスのような、誰もが想像していない事態が発生してしまったときにでも、キャッシュジョブというのはリスクになってしまう可能性があるのです。

キャッシュジョブのリスク

まとめ

ときどき『キャッシュジョブでも給料のいい所はある』といったような意見を耳にしますが、これまで述べたように、キャッシュジョブのリスクはその給料の額だけではありません。色んな要素が重なりあった結果、違法労働である以上は手を出さない方がベターです。

『郷に入っては郷に従え』という言葉のとおり、外国で働くにはその国のルールに従う必要があります。『知りませんでした』では済まされない場合もあります。

多くの人たちは、いい仕事が見つからずに違法と分かっていながら働いてしまっている状況です。これからは、ワーホリや学生における海外での仕事探しがより一層難しくなると予想しています。

できるだけ選択肢を増やせるよう、英語力やスキルの向上に力を入れておくのが良いかと思います😌