好きなことで生きていく【業種を曖昧化する】

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こんにちは、あき(@akihito_kobe)です。

オーストラリアのシドニーで2年間のワーキングホリデーを終え、現在はTAFEという専門学校でITを専攻しております。

コロナウイルスの影響で学校がオンラインになり、仕事のシフトもほとんど無くなってしまいました。

少しずつ回復してきてはいますが、とはいえここ数ヵ月は家にこもりっきりの生活です。最近はプログラミングやマークアップのスキルを活かして、徐々に仕事が取れるようになってきました。

シフトが激減したときは本気で焦りましたが、強烈な危機感から勉強に没頭したおかげで、ITで稼ぎ始める時期が一気に早まりました。結果として、自粛期間をしっかりと活かせたので良かったかもしれません。

さて、今回は【好きなことで生きていく】をテーマに、海外生活4年目の僕が感じることをお話していきます。

ぶっちゃけ職種にこだわり過ぎるのは少し危険かな、とも思っています。『これから何をしようかな』と迷ったり、考えられている方々の参考にしていただければ幸いです。

逆に、既に特定の業種への明確な夢や目標がある方たちへの参考にはならないかも知れませんので、ご了承ください。

好きなことで生きていく
【業種を曖昧化する】

初めに結論からお話しますが、【好きなことで生きていく】ことは非常に難しいことだと思います。いきなりタイトルに反する結論で「なんだ?」と思われたかも知れませんが、僕の経験を基に書いていきます。

まず、僕にとっての好きなことは『音楽』です。僕にとって、好きなことで生きていくとはつまり、このような感じ。

  • レーベルに所属して、毎年新譜を出す
  • アルバム毎に全国ツアーをまわる
  • 好きなギターを買いまくる
  • これだけでお金もち

非常に頭の弱い文みたいになりましたが、僕が20代前半の頃に描いていた【好きなことで生きていく】は上記のような感じでした。結果は全然ダメだったんですけどね。

20代半ばで突然英語に目覚め、海外を目指した僕は、同じ失敗を繰り返さないように考え方を変えました。
それが、【好きなことのために生きていく】です。つまり、理想とする将来のために生きる。

僕が新しく掲げた理想とする将来とは、『海外で自立して生きていく』ということでした。たったこれだけですが、捉え方を大きく変えた、という感じですね。

海外で自立して生きていく

僕はファーストワーホリでシドニーに来たときから、『ドライクリーニングのお店』で働いています。セカンドワーホリからはこれに加え、副業として『UberXの運転手』もやっています。

ただひとつ抑えておくべきポイントは、僕は『クリーニング屋さんで働くため』にシドニーに来たわけではありません。
『タクシーの運転手』になりたくて、日本を離れたわけではないです。

では、なぜこのふたつの仕事をこんなにも長く続けているかというと、それが『海外で自立して生きていく』という理想に一番近いからです。

ドライクリーニングのお店

クリーニング屋さんでは、たくさんのことを学びました。全てを英語でおこなうカスタマーサービス、電話応対、エージェントとの会話やクレーム(コンプレイン)の対応など。

加えてクリーニング屋さんというのは、かなり専門的なお仕事です。『繊維や汚れについて何も知らないお客さんに、プロフェッショナルである僕が、どのように説明して理解してもらうか』といった場面に数多く出会います。

そんなに大きなお店ではないのでボスとの距離も近く、彼からもたくさんの事を教えていただきました。上記のようなコミュニケーションスキルに加え、組織や会社の仕組みなども学ばせてもらいました。

彼のもとで僕は大きく成長できたので、もっと一緒に働いていたい、という思いもあります。

UberX、タクシー運転手

ライドシェアの運転手というのは基本的に、全て『個人事業主』です。以前に何度か記事にまとめましたが、これは相当めんどうな手続きを踏まなければなりません。

当然これらは全て英語で進むので、海外で個人事業主として働くための手順や、対応力なども身に付けることができました。税金や経費についても、かなり勉強しました。

また、Uberは時給制ではなく完全成果報酬なので、お金の勉強にもなります。ときどき、大きなチップをいただけることもあります。
車内はお客さんとふたりきりの空間です。もちろん個人事業なので、上司なんてのはいません。

例えば20分のドライブで20AUDのチップがもらえたとすると、この20分のドライブ・会話のなかで、お客さんはどこに『20AUD』という付加価値を付けてくれたんだろう、などを深掘りして考えるきっかけにもなります。

プログラミングを学ぶこと

今の僕は、プログラミングを主としたITを勉強しています。しかし僕は、『プログラミングを心から愛している』という訳でもありません。

いずれはどこでも誰とでも働けるような、そんな将来を目指しています。そこから逆算したときに、ITを学ぶことがベストだと思っただけです。

特にITは、一度挫折しています。日本でITの専門に通いましたが、全くモノにできず終わりました。
ですのでこれが簡単ではないことも分かっていますが、やはり僕の理想の将来には、ITスキルが必須だと判断しました。

余談ですがITを学ぶと決める前(去年)、何を専攻しようか非常に迷いました。そのとき一番興味があったことは『英語』だったので、『通訳・翻訳』を目指そうかとも思いました。

長い期間悩みましたが、しかし僕の経歴や年齢、これからの時流を考えたときに、通訳はベストな選択ではないと思いました。そして、もう一度ITを学びなおすことを決めました。

ITを学んで起きた変化

一度は挫折したIT業界ですが、今は割と楽しく学んでいます。きっとこれが『自分のやるべきこと』だとハッキリ認識できているからです。

お世話になったクリーニング屋さんに対しても少しずつですが、クリーニング業以外のことで関わったりできるようにもなってきました。先月は店のロゴを製作し、これからウェブサイトをリニューアルするという話も出ています。

これまでは出なかったようなアイデアも出せるようになり、ITとドライクリーニングを掛け合わせて、もう少し何かできないか、最近はいつもボスとそんな話をしています。

『プログラミングを心から愛しているわけではない』という僕でも、今はITを専攻して良かったと思えています。

職種にこだわりすぎるリスク

ワーキングホリデーなどで海外に来る人たちにありがちなのは、『おしゃれなカフェで働きたい』『パブで働きたい』など、特定の職種にこだわりすぎてしまうことです。

この状態でカフェやパブで仕事が取れなかったときに、『こんなことをする為に海外に来た訳じゃない』と大きく落胆したり、ネガティブに陥ってしまう人たちを多く見てきました。

なんども言いますが、僕もドライクリーニングのお店で働くために、タクシー運転手になるために日本を出た訳ではありません。しかし僕は特定の業種にこだわってはなかったので、どんな仕事でもある程度なじめたのだと思っています。

まとめ

【好きなことで生きていく】これを特定の業種だとした場合、僕は大好きな音楽で生きていくことはできませんでした。しかし、『好きなことをするために生きていく』と考え方を変えると、どんな仕事からも多くの学びが得られることに気付きました。

仕事選びなんてのはあくまで過程であって、人生の結果ではないと思います。あまり特定の業種にこだわりすぎて視野が狭まらないように気を付けつつ、理想の生活のために仕事をする、といった感じが個人的にはおすすめです😌