【ロードマップで完全解説】オーストラリアでUber運転手になるには?

Uberで稼ぐ

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こんにちは、あき(@akihito_kobe)です。

オーストラリアのシドニーにあるTAFE NSWという州立の専門学校で、ITを専攻しています。

6月に入り、コロナウイルスの影響による規制は更に緩和されてきました。来週の土曜日(13日)からは、ジムやプールなどもオープンするそうです。

以前、政府が発表した『規制緩和の3ステップ』を記事にまとめましたので、良ければぜひそちらもご覧ください。この発表どおり、7月には通常の生活に近い状態(ステップ3)までいきそうですね。

さて、今日は少しお仕事のお話。『オーストラリアでUber運転手になるには?』というテーマで、ロードマップ的に解説をしていきます。

僕は実際、2019年にセカンドワーホリで来たときから、UberXのタクシー運転手をしています。日本人でUber運転手をしている人はかなり少なく、日本語で検索しても中々記事は出てきません。ですので今回は僕が、Uber運転手になるために必要なことを日本語で解説します。

貴重な記事になること間違いなしです。

もし『オーストラリアでUberの運転手をしてみたい』という方がいれば、この記事を読めばその方法が全て理解できるようになるはずです。今回は僕が住むNSW州でのお話ですが、他州でも多少の違いはあれ、おおむねこの手順でできるかと思います。

ちなみに、Uberでもらえるお金は、時間帯や曜日に結構左右されますが、平均だいたい時給換算で30AUD~40AUDくらいです。悪くないお仕事ですね。

この記事は『Uberタクシー運転手』になるためのロードマップです。『UberEats』には該当しないのでご注意ください。

【ロードマップで完全解説】オーストラリアでUber運転手になるには?

【ロードマップで完全解説】
オーストラリアでUber運転手になるには?

僕はセカンドワーホリで来た2019年からUberを始め、今で約1年3ヵ月が経ちました。僕にとってのUberは専業ではなく、あくまで副業です。週末だけ、もしくは気が向いたときにドライブついでに、といった感じです。

今まで約540組のお客さんを乗せましたが、ひとりも日本人を乗せたことがありません。よくお客さんと話しますが、みなさん『日本人がUberで運転しているのを初めてみた』とおっしゃっていました。

日本語でUberの情報を検索しても、ほとんど出てこないんですよね。というか、日本語で運転手になるための方法をまとめている記事は存在しないと思います。

では早速、Uberが定めている要件に沿って解説していきます。順序は色々とあるんですが、そもそもこれをクリアしていないと次に進めないという部分がありますので、まずはそれから。

【ロードマップで完全解説】オーストラリアでUber運転手になるには?

オーストラリアの免許証を1年以上保有

まず、ここですね。オーストラリアの運転免許証(フルライセンス)を1年以上保有している必要があります。つまりいくら運転経験があろうとも、国際免許や翻訳ではUberドライバーになることはできません。

さて、ではどのようにしてオーストラリアの運転免許証を取るのか。これは、日本の免許証があれば簡単です。NSW州であれば、以下のステップで取得が可能です。

NSW州での免許証の取り方

全ては各Service Centreで手続きができます。場所によっては免許証の手続きができない場合もありますので、まずは公式ウェブサイトより、サービス内容をご確認ください。

  1. 日本の免許証の翻訳を取る。
  2. 日本の免許証、上記で取得した翻訳、パスポートの3点を持参し、NSW州の免許証に切り替える。

※法律上、2ヵ国の免許証を同時に保有することはできません。ですので、オーストラリアで免許証を取ると、日本の免許証は無効になります。特に『無効になった』という証明はないので非常にグレーな部分ではあるかと思いますが、日本の免許が失効する可能性があることをご理解ください。

上記方法で免許証を取得したのち、1年が経過して初めてUber運転手になることができます。ちなみにフルライセンスである必要があるので、日本の免許証を3年以上保有していることが前提条件です。

つまり18歳で日本の免許証を取得したとして、3年が経過した21歳のときにオーストラリアのフルライセンスに切り替えたと考えると、Uber運転手になることができるのは最短で22歳ですね。

製造10年以下、4ドア以上の車

さて、お次は車です。色々とありますが、おおむね以下をクリアしていればOKです。

  1. 製造10年以下(2020年現在の場合は、製造年が2010年以降の車)
  2. 最低4ドア以上
  3. 最低4人の乗客を乗せられる
  4. 任意保険に加入している

特に①と②が重要ですね。ワーキングホリデーなどで来られて車を購入される方は、安い車を求めて古いものを買ってしまいがちですが、そういった車はほとんど上記条件を満たしていません。

ちなみに僕が現在所有している車は、2013年製の『Mitsubishi Mirage』です。ですので製造年だけで言えば、あと3年はUberができます。購入時の走行距離は『57,000km』でしたので、まだまだ走れますね。

Mitsubishi Mirage

もしも『Uberをやってみたい』と考えられているのであれば、車を購入する前に上記条件を満たすかどうかを確認しておきましょう。

④の保険に関しまして、オーストラリアでは強制保険と任意保険の2種類があります。任意保険は入らなくても車を運転することはできますが、Uberで使う車はこのうち『Third Party Property Damage Insurance』に加入している必要があります。

ちなみに、『車を買う・維持するのにコストがかかりすぎる』という方は、リースをすることも可能です。金額はだいたい週300AUDくらいですかね。僕はリースをしたことがないのでこの辺は詳しくわかりませんが、詳細はUberのウェブサイトに記載されています。

運転経歴、PTLCの取得

まずはDriving Record(運転経歴)を取得します。金額はたしか、22AUD。申請はこちらからどうぞ。

Driving Recordが取得できましたら、お次はPTLC(Passenger Transport Licence Code)の取得です。これは、お客さんを乗せてお金をもらうといった行為に必要なもので、日本でいう二種免許みたいなものですね。

PTLCを取得するには、免許取得の際にも行ったService Centreに行く必要があります。理由を聞かれますが、『Uber運転手になるため』と伝えればOK。書類を書いて、簡単な視力検査などをして完了です。特に問題がなければ、数日でPTLCが発行されます。たしか、金額はかからなかったと思います。

Driving Record

TFN, ABNの取得、GSTの登録

TFN(Tax File Number)は、恐らくUber運転手になろうとしている方は既に持っていると思うので、ここでは割愛します。

ABN(Australian Business Number)というのは、オーストラリアで個人事業主としてビジネスをする際に必要です。Uberで働いている運転手はみんな、個人事業主です。つまり自分でタクシーというビジネスを持っている状態にあります。その中でUberのシステムを使い、Uberにシステム手数料を払うといった仕組みです。

ですのでもちろん、僕も個人事業主です。Uberと僕には雇用関係はありません。ここがかなり重要なポイントで、つまり全てを自己責任で行う必要があるということです。税金の管理、事故が起きたときの処理、保険の使用。この辺りをUberはヘルプしてくれません。

自分でビジネスを持っているということを自覚しておかないと、この辺のラインが曖昧になってしまうのでご注意ください。

そしてGST(Goods and Services Tax)というのは、いわゆる消費税みたいなものです。これも、こちらで支払う必要があります。通常GSTというのは、年間売上が75,000AUD以上あるビジネスに課せられるものなんですが、Uber運転手の場合は売上額に関わらず払う必要があります。

ABN, GSTはAirTaxという会計サービスサイトで、無料で取得できます。AirTaxは更にその後、BASやタックスリターンなどでも使用していきますので、登録しておくことをおススメします。

ちなみに、僕の紹介コード『94974』を入力してもらえれば、BAS申請などの際に20AUDの割引が受けられますので、よければぜひどうぞ。

Mitsubishi Mirage

犯罪履歴チェック(Background Check)

お次は犯罪履歴のチェック。これは割と簡単にできますね。ちょっとリンクを忘れちゃったんですが、Uberの手続きを進める際にリンクが出てくるはずです。

料金は確か、50AUDくらいだった気がします。いくつかの身分証明書を提出して、数日経てば結果が返ってきます。とくに犯罪歴や逮捕歴がなければ、そのまますんなりと通るはずです。

VEVO(ビザ状況)チェック

さて、いよいよ最後のステップ。VEVO(Visa Entitlement Verification Online system)というのは、現在のビザのコンディションを表すものです。こちらから無料で申請できます。

ビザの有効期限や、仕事に対するコンディションなど、ビザに関するおおむね全ての情報が得られます。ここで重要なのは『仕事に対するコンディション』なのですが、ワーホリや学生であれば問題なく通るはずなので、ご安心ください。

いよいよUberに登録

上記が揃えば、いよいよUberに登録です。こちらからどうぞ。

場合によっては追加の書類が求められることがありますが、上記を満たしていればおそらく大丈夫のはずです。ちなみに、全てをクリアした僕の画面はこんな感じです。

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全ての項目がActiveになっていますね。この状態になれば、Uberでお金を稼ぐことができるようになります。

お疲れ様でした!

長かったですが、これにてようやく終了です。晴れてあなたも、Uberドライバーですね。おめでとうございます。

Uberには色々な要件があって少しハードルが高いですが、その分かなりフレキシブルに稼ぐことができます。個人事業主として働くので、つまり起業に近い手続きが必要です。

全てをひとりでこなすので、海外でのビジネスやお金・税金にかかわることなど、かなり勉強になりますよ。車内でのお客さんとのコミュニケーションなどからも、学べることはたくさんあります。

ちなみにこれらは全て英語で行われるので、運転するだけとはいえ、やはりある程度の英語力は必須です。

少し長くなってしまったので、今回はこの辺で。Uber運転手になったあとにするべきことや注意点などは、後日まとめてみようと思います😌